二度目の駐在をすることに。中国駐在はおすすめ。

色々あって、13年ぶり2度目の中国駐在をすることになりました。「中国に駐在で行く。」と話すと、ほとんどは「うわあ中国・・・?」とか、「えぇ大丈夫なの?」という反応。
極稀に「いいなぁ中国!」という人もいますが、ご想像の通り変わり者だけです。
でも個人的には、会社員をやるなら中国駐在は結構おすすめです。そんな話。
中国駐在は美味しい。
結論から言えば中国駐在は狙い目です。いろんな意味で美味しいから。詳しいメリットとデメリットは後述しますが、一般のサラリーマンにとっては裏技的なライフハックと言えるでしょう。
僕は中国駐在だけでなく、タイのバンコクで駐在をしたこともあります。バンコクは色んな意味で天国のような街ですが、中国駐在もそれに勝るとも劣らないくらいの魅力がある。といえばわかりやすいでしょうか。
僕が前回中国に駐在したのは2010月2月からの2年間。江蘇省は張家港という、日本人は誰も知らない地方都市。和食屋はありますが、日本人経営のお店は皆無。当時でも上海あたりではかなり和食も充実していましたので、多少は「過酷」な部類に入るでしょう。
でも、めちゃくちゃ楽しかったし、めちゃくちゃ勉強になったし、めちゃくちゃ成長することができたと思っています。
中国駐在のメリット・デメリット

具体的に何が良いんだって話ですが、物事なんでもメリットとデメリットがあるので、個別に見て行きましょう。
中国駐在のメリット
メリットは大きく以下の3つ。
- 経済的メリット
- キャリア的メリット
- 私生活的メリット
順番に見ていきましょう。
経済的メリット
結構一般的にも知られていることではありますが、海外駐在員になると大抵の場合収入がかなり上がります。
会社が大きければ大きいほど、海外進出の歴史が長ければ長いほど手厚い手当が付きます。
海外駐在手当だけでなく、住居費用、光熱水費はもちろん所得税まで会社負担なんてことも。某大企業では「5年も駐在すれば家が建つ」なんて言われていそう。
特に当時の中国は物価も安かったですし、僕のように地方都市に行けばそもそも使うところがあまりありません。
2010年当時朝ごはんで食べていた肉まんは1個8円でした。これ2つで16円。昼食は会社負担で、夜は和食屋さんで食べて1,300円ほど。安月給の割にお金が貯まっていくので、1時帰国のときにMac Book Airやら一眼レフカメラやらレンズを買ったりしてました。
なかなか給料が上がらないニッポンのサラリーマンにとって、簡単に収入を上げる方法が海外駐在員だということです。
キャリア的メリット
日本人の海外駐在員は全体で見ると結構な人数いるのですが、割合としてはやはり希少種です。今回僕が40歳でしかも直近8年以上個人事業主という、「就職市場弱者」でも就職できたこともその一つの証明になるでしょう。
特に中国は日本に近い大国です。生産拠点でもあり、超重要市場でもある中国にはたくさんの日系企業が進出してビジネスを行っています。中国語だけでなく商習慣や生活習慣に慣れていることは、駐在員にならずとも強みとなるのかもしれません。
そんな中国駐在員ですが、他の国に比べると比較的「なりやすい」国であると言えます。日本人が憧れる海外といえば欧米英語圏。平たく言えばアメリカとイギリスが筆頭ですが、このあたりは社内でも行きたい人が多いので競争率が高くなります。
中国のしかも上海や深セン以外となると途端に希望者が減るので、希望を出せば通りやすいと言えるでしょう。
欧米赴任と違って英語力も求められませんし、現地スタッフに通訳がいることが多いので赴任時の中国語力を求められることも少ないようです。
また、海外駐在員になると職位が上がります。日本の平社員でも現地では課長、部長クラスなら現地社長と言うのはよくある話。
僕は入社3年目の平社員で赴任しましたが、それでも課長職となり数十人の部下を管理することに。
これは日本ではなかなかできない経験で、僕の場合は20代のうちに「管理職経験あり」の人になったわけです。就職市場ではプラスに働くでしょう。
私生活的メリット
お金が貯まって、キャリア的にもプラス。でも私生活が辛いんじゃなあ。。。。と思うところですが、中国の生活は思いの外快適です。
一般的な中国のイメージは、怖い、汚い、並ばない、独裁主義、反日国家といったところでしょう。ですが、僕が駐在を通して得た経験の中ではとても良いイメージです。
日本人だからと言ってイヤな思いをしたことはありませんし、むしろ日本人だから親切にしてもらえたり、友達を紹介してもらえたり。よく「中国人は輪の中に入ればめちゃくちゃ親切だ」という言説を日本でも聞きますが、まさにその通りでした。
さらに、とても重要な点ですが、日本人は中国でモテます(笑)日本人女性は世界中で人気ですが、男でもオッサンでも中国だと結構モテます。
前回は赴任半年ほどで可愛い彼女を作り、中国生活をエンジョイしていました。(独身で彼女もいませんでしたので、健全な交際です笑)
海外駐在員は比較的年齢の高い男性が多く、ほとんどは既婚者です。浮気の定義にもよりますが、「浮気しない駐在員」は、かなりの希少種です。奥さんにバレて修羅場になる人も多く、そのあたりは要注意と言えます(笑)
「汚い」問題ですが、たしかに街中は汚いです。というか、日本より綺麗な国などほとんど存在しませんよね。シンガポールはたしかに綺麗でしたが、路地裏に入ればそれほどでも、という感じでした。
欧米も他のアジアの国も日本より清潔な事はありませんので、このあたりは日本人はある程度諦めるしかないのかもしれません。
余談ですが、成田のトイレを見たアメリカ人の友人がその清潔さに感動し、「このトイレで寝られるぞ!」なんて言っていました。日本の清潔さや安全さは世界では非常識なレベルに有るということですね。
中国駐在のデメリット
デメリット。大きなところではやはり、反日国家であること、政治的なカントリーリスクが常にあること、文化の違いなどでしょうか。
街中で割り込まれることなど茶飯事ですし、反日のメモリアルデーなんかは緊張感が高まったりします。
田舎の場合食事で苦労することもあるかもしれません。僕は料理するのも結構好きなので、調味料さえ確保できればなんでも作れます。ニュージーランドに住んでいたときに比べて、中国は日本野菜に近いものも多いので、むしろニュージーランドのときのほうが大変でした。
料理ができない人が和食屋さんの少ないエリアに行くと大変かもしれません。中華料理は基本複数人で食べるものなので、お一人様で入りやすい店が少ないんですよね。
毎日数少ない和食屋さんに通う駐在員が見られるのも、中国の田舎駐在あるあるです。
イヤイヤ行く人も帰任時には・・・

そんな中国駐在ですが、基本的には社内の異動ですので、現地で退職する人以外はいつかは帰国します。
任期が決まっている会社も決まっていない会社もありますが、帰任が打診された時の反応は結構「帰りたくない・・・」だったりします。
キャリア的メリットでも触れましたが、海外駐在中は職位が上がりますので、裁量も広がります。ごちゃごちゃうるさい上司も海の向こうですし、慣れれば日本より遥かに快適に仕事ができるのが海外駐在。
赴任命令を受けるときは中国生活に絶望し、イヤイヤ赴任したひとなのに、帰任命令を受けると今度は帰りたがらないというのも中国駐在あるあるです。
みんなにおすすめ。

そんなわけで中国駐在は結構みんなにおすすめです。
時差も少ないし、文化的に近い国への駐在は負担が少ないともいえます。例えばイタリアは好きな国ですが、イタリアに駐在と言われると「うーん」という気もします。
言語もまた覚える必要がありますし、時差は7時間。イタリアンは美味しいですが、毎日食べるとなると大変ですし、欧州の和食は高い。気候も食文化も全く違うので、日本に近い和食となるとなおさらです。
近くて住みやすいけど、日本人の多くが先入観を持っているために挑戦し易い中国駐在。キャリアの選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。