ライティング

中国・広州のスシローの本気度から見る日本の闇。

中国に限らず、海外生活の最大の壁は「食事」です。

日本の食文化はぶっちぎりで世界一コスパが良いので、日本人は海外に出ると苦しみます。イギリス人とかは楽そうで羨ま

シュリンクするばかりの日本市場のおかげか、日本の飲食チェーンで海外展開をしているところもあり、とても重宝しています。そんな中から今回ご紹介するのは「スシロー」さん。最近良くも悪くも話題のスシローは中国にも展開しています。

先日行って驚いたのがそのガチマジ度。開催中のフェアの中身が凄すぎ。日本の店舗より良いんじゃないかってほどで感動したので、今日はそんな話。

そもそも中国のスシローとは

そもそも中国にスシローがある事自体、中国在住者以外にはあまり知られていないのでは。僕が知る限りでも深センと広州にそれぞれ数店舗ずつ。アプリを見ると成都と佛山にもあるようです。

上海や北京に無いのが意外ですが、「食は広州にあり」と言われるほど美食で有名なこのエリアから攻めたのはなんか納得感があります。

普通にスシローです。タブレットは日本語にできるので注文は全く問題なし。店員さんが容赦のない中国語で話しかけてきますが、聞き流しても大丈夫です。回転寿司の仕組みがわかっている日本人なら聞かなくてもOK。

回っている寿司には蓋がされているし、注文したお皿は上の専用レーンで来るので、そもそも飲食店テロに巻き込まれにくい仕組みになっています。

おそらくモラルが低いであろう外国で展開するときに考えたのでしょうが、本国日本であんなことになってしまうとは残念でなりません。

アルコール類が充実している

寿司といえばビールですが(断言)、スシローさんには現時点では中国で唯一の、「プレミアムモルツの生」があります。

日本の安居酒屋でよく起こりますが、生ビールはサーバーの洗浄を怠ると「酸っぱくてまずいビール」が出てきます。スシローさんは今まで何度も飲みましたが、確実にしっかりサーバー洗浄をされていて、とても美味しいです。

これを飲みに来るためだけに来ても良いと思えるくらい素晴らしい。

純米酒も飲めたりする

こちらは常にあるわけではなく、フェアっぽい感じで置いてあるようですが、純米酒を飲むこともできます。

日本酒は量も出ないし、管理も難しいお酒です。外国で入手するのは簡単ではありません。獺祭なんかは中国でも買えますが恐ろしく高い。スシローで安価に飲めるのはとてもありがたい。

ぜひレギュラーメニュー化してほしいのですが、周りで飲んでいる人を見たことがないのであまり人気がないのかもしれません(笑)

気になるお値段は

さて、気になるお値段ですが、ざっくり僕の体感で言うと「日本の1.5〜1.7倍くらい」です。一番安いお皿が10元=195円なので、まぁそんなもんでしょう。

外国で食べる日本食は品質が微妙な割にめちゃくちゃ高いので、この値段でスシローが食べられるのは本当にありがたいです。今は円安で元が高いので割高に見えますが、1元=15元くらいに落ち着けば割高感もなくなるかな。

フェアの内容がヤバい

さて本題です。先日行ったらフェアの内容がガチマジで、日本の店舗でも見たこと無いって感じだったのでご紹介したいと思います。

トロあじ

個人的には好きな寿司ネタTOP3には入る「アジ」。骨を抜いたり皮をむく手間があるせいか回転寿司だと意外となかったりしますが、今回のフェアで登場。

「トロあじ」ってなんなのかわかりませんが、たしかに油が乗っている感じでとても美味。1貫で195円。少食なので2皿だけにしましたが、本当はもっと食べたい(ToT)

サヨリ

サヨリって日本人でも知らない人のほうが多いんじゃないですかね。細身のきれいな魚で、高級魚です。見た目はきれいなのですが、悪食の魚でさばくときに内蔵を傷つけるとくさみが出る(って将太の寿司に書いてました 笑)らしいですが、とても美味しかったです。1貫で195円。

甘鯛

甘鯛も知らない人が多い魚ではないでしょうかね。京都では「ぐじ」と呼ばれ、京料理で重宝される、こちらも高級魚です。

天ぷらできました(京都でも生では見たこと無いかも)が、やけどするほどアツアツ。中国のスシローさんは厨房の中にめちゃくちゃたくさん人がいます。まだまだ相対的に安い人件費を活用してマンパワーかけてるんだろうなと言う感じ。旨い。

2貫で195円。安すぎてビビります。ホクホクしていてめちゃくちゃ美味。

炙り太刀魚

こちらもあまり知られていない「太刀魚」。こんなマニアックな魚ばっかり集めて誰をターゲットにしてんだろう?って感じですが、これも美味しい魚です。

銀色に光る細長い体が日本刀っぽいから「太刀魚」。大きくてカッコいいからスキューバダイバーにも人気です。2貫で195円。

他にもフェアメニューが

お腹いっぱいで頼めませんでしたが(少食が憎い)、他にもホタテ、銀鱈、赤海老と凄すぎるフェアでした。実はこの次の日も行ってみたのですが、予約無しで行ったら驚異の170分待ち。諦めて帰ってきました(笑)

中国スシローの本気度から見る日本の闇

無邪気に酒のんで寿司食いつつ、どこか引っかかることが。企業は常に「得をする」行動を取るはずなので、ここまでフェアを充実させるのには理由があるはず。以下僕の考察というか、予想です。

中国のほうが客層が良い

「中国人はマナーが悪い」

と思いこんでいる日本人は少なくありません。確かに文化が違うので、日本人から見ると全体的にお行儀悪い感じはしますがそれは他の国も同じ。西洋人の目には日本人が麺類をすするのも、人前で爪を切るのも「お行儀最悪の東洋人」として映っています。

僕自身京都でホテルを経営していたので、客層についてはとても良くわかるのですが、「客層は価格で決まる」のが鉄則です。ホテルの価格は季節や曜日でガンガン変動するので、価格に対する客層の変化がよく見える業態です。

意外かもしれませんが、「高いときのほうがクレームは少ない」んですね。

それだけの金額を払える人は基本的にしっかりしているし、モノの価値をわかっています。その人が価格に納得した上で予約してきているわけですから、トラブルが少ない。逆に最悪なのは「一番安いときに来る日本人」でした。

ホテル経営者同士にはわかってもらえると思いますが、「一番タチが悪いのは日本人」です。金払いが悪いクセに、レビューも低くつける(統計上はっきり出ています)。でもその場では言わない。言ってくれれば対応できることもあるのに。正直クソでしたね(笑)

翻って中国のスシローに来る中国人ですが、これは確実に「中間層以上」です。最近、「これ以上円安が進むと人件費が安くなって製造業が国内回帰する」みたいな報道がされていますが、嘘です。中国の現状を知らないコメンテーターが「日本の凋落」みたいなネガティブニュースで耳目を集めたいだけ。

今回スシローに行った大都会・広州の最低賃金は2,300元。だいたい45,000円です。「月給」です。スシローでご飯を食べたら安くても1,500円位はかかるでしょう。1,500円は45,000円の3.33%です。月給20万円の人だとすれば6,666円です。日本で6,666円出すと結構まともなディナーをいただけます。つまり、

日本のスシローにはバイトしてる高校生が来るけど、中国では来ない。

必然、客層は上がり、マナーは良くなります。日本のクソみたいなテロ事件は「貧乏人でも来れる」から起きているわけです。高級レストランであんなことが起こるわけもありません。

スシローの経営者ならどっちに力を入れたくなるか。一目瞭然ですよね。

とにかく人が多い

中国も日本と同じく少子高齢化が問題になっています。一人っ子政策なんてものをやってたので当たり前の話なのですが、それでも人口はめちゃくちゃ多い。日本の10倍以上です。

当然その大量の人間が仕事を求めて大都市に流入してくるので、広州の都会度は半端じゃないです。僕は東京の新宿育ちですが、新宿なんて比較にならないほど広州は巨大です。

超巨大なショッピングモールビルがいくつもあり、その中に大量に飲食店が入っているのに週末だとどこも行列。先述しましたがスシローは170分待ちでした。

その様子は圧巻の一言で、「日本が勝てるわけ無いわ」と思いつつ観察するのもなかなかオツなものです。

まとめ

中国・広州のスシローの素晴らしさから何故か日本の闇の話になってしまいましたが、イチ駐在員からするととてもありがたい話です。

ぜひこのまま頑張っていただけると嬉しいのですが、「日本の回転寿司は中国よりしょぼい」というのが当たり前にならないことを祈るのみです。

なりそうですが・・・

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